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特許第3079272号「電子式平板測量システム」とは、アイサンテクノロジー(株)が有する特許権利です。産業上の利用分野は、コンピュータを利用して測量現場で地形図を完成できるようにした測量及び作図のシステムに関したものです。尚、本特許使用権をご提供する事も可能です、本社管理部署までお問い合わせ下さい。

■電子式平板測量システム(特許第3079272号)

本発明は、測定装置及び測定システムに関し、特に観測対象のスケッチ、観測機の誘導、スケッチの変形を行うことができる測定技術である。

要約
【目的】 測量現場で地形図を完成できるようにする。
【構成】 測定手段2による測定結果と、観測対象に応じた種々の情報を演算手段4に入力し、これを基に測量現場において地形図データを編集して地形図として出力すると共に、必要な修正を実施できるようにした。
【効果】 現場の状況をその場で確認しながら地形図を完成できるので、記憶に頼りながら後で地形図を完成させる場合のように、不正確になったり、再測量が必要になったりすることがなく、比較的容易に精度の高い地形図を得ることができる。
【発明の詳細な説明】
【0001】 【産業上の利用分野】
この発明は、コンピュータを利用して測量現場で地形図を完成できるようにした測量及び作図のシステムに関する。
【0002】 【従来の技術】
周知のように、地形図を作成する測量方法には航空測量法と地上測量法とがあり、後者は平板法と数値法とに大別される。この数値法の一般的な手順は、まず光波測角測距儀等を用いて地物を相対的な極座標として観測し、その値を野帳または電子野帳に記録する。そして事務所に戻り、記録されている測定結果をコンピュータ等を利用して絶対的な直角座標に変換し、用紙上に適当な縮尺でプロットした後、地物に応じたポイント情報、結線情報等を鉛筆で記入して下図を完成させ、これを基にしてトレースが行われる。
【0003】 このような数値法は、平板法と比べて精度が高く、巻尺で距離を実測する必要がなく、一つの基点から観測できる範囲が広い等の利点があるが、プロット図から地形図を完成させる時に人の記憶によって現場の状況を入力するため不正確になりやすく、また地形図ができてから観測情報の欠落が判明するので、再度現場作業が必要になるという問題点がある。
【0004】 【発明が解決しようとする課題】
この発明はこれらの点に着目し、現場で地形図データを確認して修正できるようにすることによって、上記の問題点を解決することを目的としてなされたものである。
【0005】 【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明の電子式平板測量システムは、観測対象となる地物との相対的な位置を数値法によって測定する測定手段と、地物に対する観測情報に基づいて少なくとも地物に応じたポイント情報、属性情報、表記記号及び結線情報を入力できる情報入力手段と、上記測定手段による測定結果及び情報入力手段からの情報がオンラインによって入力され、これらの諸情報を表示可能な地形図データに編集する演算手段と、ディスプレイ装置、とを備えており、測量現場において上記演算手段による編集結果をディスプレイ装置に地形図として出力すると共に、修正を加えられた結果を記憶するように構成している。
【0006】 上記情報入力手段、演算手段及びディスプレイ装置はノート型のパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略記する)で構成することができる。この場合、上記パソコンは測量現場に設置される基台上に載置し、保護カバーで覆って使用される。
【0007】 また、基台上に載置される基板とこれに着脱可能な蓋からなる運搬用ケースに上記パソコンを収納し、使用する時には基板を基台上に載置して蓋を取り外すように構成することができ、また、保護カバーを折り畳み可能でしかも基板に着脱自在とすることができる。
【0008】 【作用】
この発明においては、地物に対する観測情報に基づいてポイント情報、属性情報、表記記号及び結線情報を測量現場で入力し、その結果を編集してディスプレイ装置に地形図として出力できるので、現場の状況をその場で確認して修正しながら地形図を完成させることができる。従って、人の記憶によるために地形図が不正確になるということがなく、現場作業が再度必要になるという問題も生じない。また、前述した数値法の利点はそのまま維持される。
【0009】 また、ノート型パソコンを利用したものでは、小型軽量で測量現場への持ち運びに適したものとなり、基台上に載置して保護カバーで覆うことにより、直射日光や雨の影響を避けることができる。
【0010】 また、上記のような運搬用ケースにパソコンを収納したものでは、運搬や現場での設置が容易であり、保護カバーを折り畳み可能でしかも基板に着脱自在とすることにより、取扱いが一層容易となる。
【0011】 【実施例】
次に一実施例について説明する。図1はこのシステムの基本的な構成を示すブロック図であり、1は観測対象となる地物、すなわち測点、2は測定手段、3は情報入力手段、4は演算手段、5はディスプレイ装置、6はパソコンである。
【0012】 測定手段2には測点1との相対的な位置を数値法によって測定することのできる観測器、例えば光波測角測距儀や人工衛星を利用したGPS等が用いられており、測定結果がオンラインによってパソコン6に入力される。このパソコン6としてはノート型のものが使用されており、キーボードなどの入力装置、内蔵されている制御部及び液晶による表示パネルが、それぞれ上記の情報入力手段3、演算手段4及びディスプレイ装置5を構成することになる。なお、演算手段4は演算回路4aと記憶装置4bを備えており、記憶装置4bとしては、内蔵の記憶素子のほか外部記憶装置であるフロッピディスクなどの記憶媒体が用いられる。
【0013】 情報入力手段3は、測点1の名称、種別マーク等の測点に関するポイント情報、測点1とその周辺の性状に関する属性情報、複数の測点1で囲まれる部分が何かを表す表記記号、複数の測点1間をいかなる線で結ぶかを指定する結線情報のほか、必要な文字情報など、作図と編集に必要となる数値やコード化された記号などの各種の情報を入力できるように構成されている。また演算手段4は、測定手段2の測定結果と、情報入力手段3からの入力情報を記憶すると共に、表示可能な地形図データに編集するように構成されており、編集結果がディスプレイ装置5に地形図として出力される。また出力された地形図を見ながら、変更、追加、文字の付加などの修正を必要に応じて実施し、これらの最終結果を記憶できるように構成されている。
【0014】 これらの構成は、所定の操作によって所期の機能が発揮されるようにパソコン6の作動手順をプログラムしておくことによって実現することができる。図2はそのための基本的な作動手順を示したフローチャートである。
【0015】 このように、この実施例によれば測量現場において現地の状況を確認しながら地形図データを完成させることができ、その結果を事務所に持ち帰って直ちに作図機を作動させることが可能である。従って、従来のように記憶に頼りながら後で地形図を完成させるために不正確になったり、再測量などの現場作業が再度必要になったりすることがなく、作図に要する手数や費用が低減され、しかも数値法の利点をそのまま維持して精度の高い地形図を得ることができるのである。
【0016】 以上のようなシステムは、パソコン6を測量現場で測定手段2にオンライン接続する必要がある。このため、パソコン6の運搬や現場での設置が容易でないとシステムの実現が困難となるので、この発明では以下に説明するような工夫を行っている。
【0017】 図3及び図4は、このシステムに好適なパソコンの設置装置の実施例を示したものである。すなわち、11は基台となる三脚台、12はその三脚、13は基板、14は保護カバーであって、三脚12によって所定の位置に設置された三脚台11の上に基板13を載置し、この基板13の上に置かれたパソコン6を防振材を備えた固定枠15によって固定してあり、その上を保護カバー14で覆う構造となっている。なお、図示していないが基板13上には補助的な機器類などを適宜置くことができる。
【0018】 保護カバー14は、コ字型の枠材21a,21b,21cに幌22を取り付けたものであり、幌22としては遮光性と断熱性に優れた材料、例えば布にアルミ箔を貼ったものなどが適している。23は支持金具であって、最後部の枠材21aはその下端をリベット23aによって支持金具23に固定され、枠材21b,21cはその下端を軸23b,23cによって回動可能に支持金具23に取り付けられており、枠材21a,21b間及び枠材21b,21c間には開度調整リンク24及び25が設けられている。
【0019】 このリンク24及び25は後端をそれぞれ枠材21a又は21bに回動可能に取り付けられ、中間から前端にかけて長穴24a,25aを形成してこれにそれぞれ固定ねじ26,27を挿入し、これらのねじ26,27を枠材21b又は21cにねじ込んである。すなわち、固定ねじ26,27を締め付けると枠材21bは21aに対して、また枠材21cは21bに対してそれぞれ固定され、固定ねじ26,27を緩めると回動できるようになるので、各枠材間の角度を任意に調整して保護カバー14を所望の開度に維持したり、折り畳んだりすることができる。なお、幌22の側面には基板13との間に通風穴22aが形成されており、後面は基板13の下まで垂れる長さとしてある。
【0020】 このような構造の保護カバー14を設けることによって、適度の通風のある状態でパソコン6に対する直射日光を遮ることができ、また雨に対する保護も可能となる。従って、夏の炎天下で回路部品やディスプレイの液晶などの温度が上昇して動作不良を起こしたり、ディスプレイが見にくくなったりするようなことを防止でき、また、雨がかかることも防止される。
【0021】 図示のように、幌22の通風穴22aはその上縁に面状ファスナー28を取り付けてあり、冬期に通風穴22aを塞ぐ延長カバーを付けてパソコン6の冷え過ぎを防止できるようにしてある。なお、通風穴は図示の形状と構造に限られるものではなく、任意のものを採用することができる。
【0022】 30は基板13の両側縁に設けられたガイドレール、31はガイドレール30に嵌入されるスライドシュー31aを備えたスライド金具である。このスライド金具31には支持金具\23を挿入する挿入部31bと、挿入された支持金具23を固定する固定ねじ31cが設けられている。
【0023】 すなわち、スライド金具31はスライドシュー31aをガイドレール30に嵌入することによって基板13に取り付けられており、このスライド金具31の挿入部31bに支持金具23を上から挿入して固定ねじ31cで固定し、あるいはその逆の操作をすることによって、基板13への保護カバー14の着脱が行われる。取り付けられた保護カバー14の前後の位置は、スライド金具31を前後にスライドさせることによって調整できる。
【0024】 この発明では、上記のように保護カバー14を基板13に着脱できるだけでなく、保護カバー14を外した状態で基板13ごとパソコン6を容易に運搬できるようにしてある。
【0025】 図5及び図6はそのための一実施例を示したものである。35は基板13に着脱可能で基板13と共に運搬用ケース36を構成する蓋であり、その高さは基板13に取り付けたままのパソコン6を内部に収容できる寸法に選定され、また外形は基板13と同じ形状となっている。蓋35の背面下部には基板13に設けられた係止具37に対応して係止金具38を設け、前面には基板13に設けられた係止具39に対応して固定金具40を設けてある。また、前面には握り41も設けてあり、内面にはパソコン6に対応する位置に押さえパッド42を取り付けてある。
【0026】 なお、係止具37と係止金具38は蓋35を開閉できる状態で相互に係止し、また係止具39と固定金具40は相互に係止して蓋35を閉じた状態に保持できるものであればよく、周知の構造のものを適宜採用することができる。
【0027】 上記のように構成されているので、保護カバー14を基板13から外した後、係止金具38を係止具37に係止させて蓋35を基板13にかぶせ、係止具39に固定金具40を固定することにより、図6に示すように蓋35と基板13が一体となる。これにより、運搬用ケース36は蓋を閉めたアタッシュケースのようになって握り41を手で持てる状態となり、安全且つ容易にパソコン6を運搬し、あるいは保管することができるのである。また、測量現場で使用する際には、所定の位置に設置された三脚台11の上に運搬用ケース36を置き、蓋35を外して保護カバー14を取り付ければよく、現場での設置も極めて簡単に行うことができる。
【0028】 【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明の電子式平板測量システムは、測定手段による測定結果と、観測対象の地物に応じた種々の情報、特に単なるポイント情報と結線情報だけでなく、測点とその周辺が何であるか、あるいはどのような状況であるかなどを具体的に示す属性情報と表記記号とを演算手段に入力し、これを基に測量現場において地形図データを編集して地形図として出力すると共に、必要な修正を実施できるようにしたものである。
【0029】 従って、現場の状況をその場で確認しながら修正を行って地形図を完成させることができ、記憶に頼りながら後で地形図を完成させる場合のように、不正確になったり、再測量が必要になったりすることがなく、測量と作図に要する手数や費用が低減されるのであり、しかも数値法の利点はそのまま維持されるので、精度の高い地形図を得ることができるのである。
【0030】 また、上記のシステムにおいてノート型パソコンを利用することにより、小型軽量で測量現場への持ち運びが容易となる。
【0031】 また、上記パソコンを測量現場で基台上に載置し、保護カバーで覆って使用することにより、直射日光や雨の影響を避けることができ、パソコンの故障やディスプレイが見にくくなることが防止される。
【0032】 また、運搬用ケースにパソコンを収納したものでは、運搬や保管を安全且つ容易に行うことができ、また現場での設置も容易となる。
【0033】 更に、保護カバーを折り畳み可能でしかも基板に着脱自在とすることにより、取扱いや運搬が一層容易となる。

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