アイサンテクノロジー株式会社
 特   集  >> 担当こぼれ話



「Civil 3D
®上で動くアドオン製品はこれで終わりではありません。まだ始まったばかりです。」


2007年12月7日リリースした「3次元座標計算for AutoCAD® Civil3D®」。
R&Dセンター システム開発課 呉 尚樹(ご なおき)社員に色々なお話を伺ってきました。

■・・・・・・3次元座標計算for AutoCAD® Civil3D® についてのインタビューの前に
      AutoCAD® Civil 3D®とはどういった商品なのか聞かせてください

呉:
設計を3次元モデルで行える最先端のソフトと言えます。AutoCAD®は汎用のCADとして有名ですが、AutoCAD®の機能に土木設計の機能が追加されたものです。

3次元モデルでの設計といいましたが、既存設計ソフトでは、線形を確定してから縦断計画、縦断を確定してから横断という具合に手順が決まっていて、「線形」を修正すると「縦断」・「横断」も設計しなおさなければなりませんでした。それぞれが独立しているというのはそれで良い所もありますが、Civil 3D®では全てが連動して動くという点がポイントです。

例えば線形を修正して路線長が変わった場合横断の断面数も変わり、それが自動的に図面に反映されます。これはユーザがデータベースを直接編集しているようなイメージです。このデータベースの事を「モデル」と表現しているのかも知れません。
反面、製品に対する高度な知識、熟練度を必要とされている気がします。

そもそも、アイサンテクノロジーとCivil 3D®の関わりを説明する上で、「情報化施工」という言葉をはずすことはできません。

インタビュアー:「情報化施工」とは何なのですか?

呉:簡単に噛み砕いて説明すると、今まで設計図データというのは2次元でやり取りをしていました。そうすると、受け取った側は、設計図データからもう一度起こしなおしという作業が発生します。そうすると、再作成の時の入力ミスとかといった間違いもおこりますし、何より時間のロスが発生します。

そのため、国土交通省のCALS/ECアクションプログラムでは、設計データを2次元の図面ではなく、3次元のままのデータとして受け渡しすることを目標としています。これはまさに「モデル」を受け渡すことといえます。図面や紙の計算書ではなく設計のデータベースそのものを受け渡すことにより、情報の欠損を防ぎ、再作成・再計算の手間を省くことができるようになります。

インタビュアー:確かに効率化になりますね!


■・・・・・・どうしてAutoCAD®にアドオンする製品を作ることになったのですか?

:現在アイサンテクノロジーは「Autodesk Civil 3D Forum」というものに参加しています。AutoCAD®はアメリカ発のソフトです。フォーラムには、日本のソフトウェアベンダが数社集まり、Civil3D®をよりよいソフトにする為に、アドオンを作成しております。当社は測量機能を充実させることと、情報化施工の分野を推進することを目標としています。

当社としては情報化施工では、Civil-ManagerZeroとの強化連携を図れるようにしていきたいですね。



■・・・・・・アドオンについて苦労した点や「こぼれ話」はありますか?

:AutoCAD® Civil 3D®だけではなく、AutoCAD®にもあるのですが、ユーザが自由にカスタマイズできる機能(アドオンを作成する機能)が搭載されています。

コマンドを自由に作ることができるのです。当然プログラミングの知識が必要ですが、大手の設計・コンサル会社ではその会社独自のコマンドを作成しているところもあります。
今回の製品はそのカスタマイズ機能(アドオンを作成する機能)を利用して作成したものです。

製品を使用するにあたり、高度な知識、熟練度を要するといいましたが、それはアドオンを作成する時にも同じです。米国製のソフトですので、ヘルプにも専門用語やオートデスク内の呼び方をそのままカタカナにしたような難しい言葉が並んでいます。

例えば、サーフェスとは直訳で面・表層といった言葉で、Civil 3D®の中でも高さを持った地面の表面を表すオブジェクトのことです。この辺りまでは何とか良かったのですが、コリドー(corridor)という言葉は最初全く分かりませんでした。辞書をひいても「廊下」でしたから。ちなみにコリドーとは道路モデルのことを指し、線形・縦断・横断の設計データはコリドーモデルをベースに作成されます。

アドオンを作成するときも、まずはこのような言葉の壁がありました。カタカナになっているならまだ良く、日本語訳のものが用意されていない部分も多くありましたので、かなりとっつきにくかったです。
それでもオートデスクのヘルプの方に何度も質問をさせていただき、仕上げることができました。

インタビュアー:開発の苦労以外にも言葉の苦労もあったんですね....



■・・・・・・ アイサンとオートデスクさんの2社が絡みますが
       どういった方法で開発を進めていったのでしょうか?

:オートデスクの既存のAPI(アプリケーションをプログラムするにあたって、プログラムの手間を省くため、もっと簡潔にプログラムできるように設定されたインターフェースのこと)を利用しているだけですので、特に2社が絡んでの開発という訳ではありません。ただ、オートデスク社の皆様ににはCivil 3Dの基本的な使い方の講習にATビルまで来ていただいたり、専用のテキストを作成していただいたり、大変お世話になりました。
また、オートデスクのサポートページのヘルプでも、質問には連番でID番号が振られるのですが、その番号から推測すると私たちの質問が全体の3分の1は占めていたと思います。


■・・・・・・今回は出荷方法にも違いがあると聞きましたが?

呉:
今回はAutoDeskさんでも行われているダウンロード方式を行いました。
通常は、注文→受注→出荷→お客様へプロテクト等を発送.....という流れだったのですが、今回はお客様から当社製品をダウンロードしてもらいます。

今まではCDとプロテクト用のHASPを出荷していたのですが、そういったものが必要なくなるような新しい試みにも挑戦しています。

■・・・・・・最後に一言どうぞ

: 本製品は当社の主力測量ソフトであるWingNeoの51種類の座標計算を搭載し、計算結果をExcelファイルへ吐き出すことができます。また、Civil3D®の特性を活かし、3次元での計算が可能となっています。



しかしながら、今回の製品は当社の推進する「情報化施工」の中の一部です。 Civil 3D®と連携する機能、Civil 3D®上で動くアドオン製品はこれで終わりではありません。まだ始まったばかりです。

これからはCVL-Manager Zeroなどとの連携も開発予定で、それは国交省アクションプランで示す目標でもあります。ぜひ、一度使ってみてください。

※AutoCADは、(米)オートデスク社のアメリカおよびその他の国における商標、または登録商標です。

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