アイサンテクノロジー株式会社
 特   集  >> 担当こぼれ話



『お客様の現在の環境を活かして、先進的な技術を届けたい』
ということを一番に考えて検証を行っていきました


2007年8月20日リリースしたハイブリッド・コントローラ「Pocket-Neo、Pocket-PAS」。
当業界初!「本格」採用したBluetooth®による様々な機種との接続検証で、
八面六臂の活躍をした R&Dセンター システム開発課 松野 芳朗(まつの よしろう)社員
に色々なお話を伺ってきました。
■・・・・・・Pocket-Neo、Pocket-PASを初めて触った時の感想は?

松野:
感想は大きく二つです。
一つ目はハードとソフトの融合を目指した商品ということ、二つ目はBluetooth®によって線を結ぶ必要がないという画期的な商品だということを感じました。今まで、業界製品は光波計もGPS受信機も、特殊なケーブルで繋げていました。ケーブルの断線から、データコレクタ側のインターフェース破損や計測器自身の転倒まで危惧されていた訳です。そういった意味でも完全ケーブル・レスは革命的です。それから何と言ってもスマートフォンの規格によって、製品コンセプトがはっきりした商品だというのが感想です。

測量雑誌にも「ワンマン測量のススメ」という記事が掲載されていたりと、光波もBluetooth®を搭載してきています。そうであれば、「測る方も無線化は必須」と捉え 無線化していく方向性で今回のシリーズコンセプトは進みました。 TSの測量とGPSの測量という2つの機能を1つの端末に入れるという製品企画でしたので、非常に力がはいりました。


■・・・・・・Bluetooth®(ブルートゥース)について教えてください

松野
:Bluetooth®は、東芝、エリクソン、インテル、IBM、ノキアが中心となり提唱されている無線通信の規格およびその技術なんですよ。
1998 年夏に正式バージョン1.0 がリリースされたんです。Bluetooth®は、Bluetooth SIG という非公開かつ非営利の産業団体によって管理され、SIG自体が Bluetooth®対応製品を作るわけではなく、仕様策定を行い、技術を広める団体という位置づけです。 非営利ですので、利用するのにライセンス料が発生しません。 そのため、現在ではコンピュータやネットワークに関する企業以外にも電気通信、自動車、音楽、アパレル、工業オートメーションに関わる企業まで、4千を超える企業が参加しています。

ちなみに、Bluetooth®とは ノルウェーとデンマークを無血統合したデンマーク王、ハーラル青歯王(Harald Blaatand"Bluetooth" II)に由来していまして、 「乱立する無線通信規格を統合したい」という願いを込めて、エリクソン社の技術者により命名されたとの事です。

※ハーラル青歯(せいし)王(在位935年頃〜985年頃)
武力ではなく、情報を集めることによって、最初にデンマークとスウェーデンを「統合」した。なお「青歯(せいし)」というニックネームの語源は定かではありませんが、「青い歯」ということではなということでは識者の意見は一致しているようです。



■・・・・・・結構前からあるんですね。普及しだしたのは最近のような気がしますが?

松野
:現在、世界で4千社以上の企業が賛同している割には、日本ではあまり見かけないと考える方もいらっしゃると思います。でも、携帯電話の市場を見てみると、海外ではエリクソン、ノキアという海外携帯電話市場で大きなシェアを持つ企業が仕様作成に関わっているため、Bluetooth®対応の物が多いです。

携帯電話やスマートフォンに使う、Bluetooth®対応のヘッドセットは、そのほとんどが海外製です。
一方日本では最近のソフトバンクから発売されている機種では積極的に採用していますが、ドコモ、AUに関してはほとんど採用されていません。 日本のケータイ市場においては、キャリアの意向に依る物が大きいようです。
しかしBluetooth®は携帯電話のための物ではありません。 携帯電話以外の市場に目を向けてみると、最近ではパナソニックやソニーがオーディオヘッドフォンのケーブルレスに利用したり、 トヨタ、日産では車内でのハンズフリー通話に Bluetooth®を利用したりしています。 また、ソニーPlayStation®3 のコントローラーや任天堂 Wii® のWii®リモコンもBluetooth®を使っています。 今後も私たちの知らないうちにBluetooth®製品は増えていくことは、絶対に間違いないでしょうね。


■・・・・・・ヘッドフォンにも!?
      Bluetooth®(ブルートゥース)の無線って、どの位まで届くんですか?

松野:Bluetooth®は到達距離によりクラスが決められています。
「CLASS1」は、100m程度で、市販されているUSB接続タイプのBluetooth®アダプタなどです。
「CLASS2」は、10m程度で hTcZなどのPDA のBluetooth®等で使用されているはずです。

ただし、この到達距離は障害などがない状態での距離です。
障害物にもそれなりに強いBluetooth®ですが、2.4GHz の電波を利用しているわけですから、電子レンジで使われている「マイクロ波」と同じで、水分があるところは透過できません。つまり人間が最大の障害物になりうる訳です。(笑)


■・・・・・・苦労した話はありますか?

松野:
「Pocket-Neo、Pocket-PAS」はGPS、パケット通信…とハードの色々な機能を駆使し、複雑な通信手順を踏んでいます。そこに、それぞれの機器のそれぞれの通信が絡んできます。また、それぞれの機器のくせというのもあります。
この機器とはここまで相性がいいが、設定が違うと相性が悪くなってしまったり…ということも起きたりしました。トライ&エラーの繰り返しで「どこからはできる」「どこからはできない」ということを細かくチェックしてスペックを高めていくことが大変でした。1台の機械でも色々なパターンの組み合わせがありますから。

Pocket-Neoの通信接続に関してはこちら
https://atmsp.aisantec.com/atmspark/modules/pneo_f100/index.php?id=26


■・・・・・・相当なパターンがあるのではないでしょうか?

松野:
そうなんですよ。それに比較的新しい光波はBluetooth®に対応していたりしていますが、少し前の光波は「光波+無線キット」という組み合わせということになります。Mobile-Neoでは実績がありましたが、その時は無線キットをペアで販売していました。今回は光波側だけです。Bluetooth®が有るもの無いものという点でも本当に組み合わせが色々沢山ありました。いかに合わせていくかが戦いでした。
また、機材の確保という点では周りの皆が非常に協力してくれました。

「安価で沢山の機能がついている」という商品だけありません。
それだけではなく「今あるものを活かす」ということに注力しました。「お客様の環境を活かしながら、先進的技術を今までの環境に浸透させる」というものです。安くてもお客様の所で使えなければ意味がありませんしね。


今まで培った接続のノウハウを総動員して検証しました。今回はPocket-Neo、Pocket-PASのリリースのタイミングが同じだったので、Pocket-Neo、Pocket-PASの2つの開発チームと共に戦いました(笑)。
しかしながら2つのアプリケーションの動きが違うので、悩ましい部分もありました…

■・・・・・・何か「こぼれ話」はありますか?

松野:今回は無線化にこだわりました。大変でしたが、そのチェックが楽しかったです。色々な機器に触ることができましたし。


■・・・・・・・最後に一言どうぞ

松野:
品質保証はリリース後の業務というのも現実には発生します。
出荷には万全を期していますが、万が一当社で検証をしてもお客様の所で同じような接続精度が出ない場合も想定されます。
Bluetooth®とは高度な暗号化を掛けることによりセキュリティを高めることも出来ますし、
暗号化をなくす代わりに簡単に接続することも出来る、自由度の高い無線通信といえると思います。
しかし、そのことがわかりにくさの原因の1つにもなっている一面もあるでしょう。
無線と言うことでこれまでのようにラインモニタを間に入れて実際のデータを確認することも出来ません。これまでとは少し違ったアプローチも必要な事も事実ですが、Bluetooth®は難しいなどと言わず、Pocket シリーズのページからダウンロードできる接続手順書に従って接続してみると意外に簡単だと言うことがおわかりになるかと思います。 hTcZ上で動作する Pocket-Neo、Pocket-PAS ではBluetooth®の基礎も必須となりますが。

そうではありますが、100m離れていても安定した送信&受信できるBluetooth®は、従来の特定小電力無線とは比べ物にならない画期的な無線ですので、是非実際に使って実感して頂きたい訳です。
無線商品の完成度をさらに高めるために開発と営業の間を繋げ、潤滑に物事が運ぶように努力をしています。どんな環境やどんな機器でも同じ製品の完成度でお客様に商品をお使い頂くことに努めています。今後とも宜しくお願いします!



※Bluetooth®はThe Bluetooth SIG,Inc.の登録商標です。
Wii®任天堂の登録商標です。
※PlayStation®は株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの登録商標です。



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