アイサンテクノロジー株式会社
 特   集  >> 担当こぼれ話



“「NTTドコモのスマートフォン「hTc Z」と出会い、
Pocket-Neoと同一環境で動くPocket-PASとして
日の目を見ることができて嬉しい


2007年8月20日リリースしたハイブリッド・コントローラ「Pocket-PAS」。
その開発プロジェクト・リーダー、事業推進本部 R&Dセンター システム開発課の
本多 正憲(ほんだ まさのり)社員に新製品についてのポイントや苦労話を伺ってきました。


■・・・・・・「Pocket-PAS」はどういったアプリケーションなのですか?


本多:
株式会社JENOBAが提供する面補正パラメータ(FKP)をFOMA®によるパケット通信で受信し、リアルタイムに高精度測位を可能とするハイブリッド・コントローラです。176グラムで手軽に観測ができてしまいます。コンセプトは測量・登記・土木を問わず誰でも簡単に観測できるというものです。また、平成検地などの高度な連携はもちろん、ネットワーク型RTK公共測量、GPS作業マニュアルに準拠した観測や計算アプリケーションとの連携(PAS-ReportPAS-3DNet)、専門的なシステム連携はもちろん 土木建設現場、あるいは文化財調査、海上での測量、インフラ整備、地図の基礎データ収集などの高精度世界座標を必要とするあらゆるシーンで手軽に観測できるツールとして使われることを目指しました。


■・・・・・・「hTc Z」を端末として利用したのはなぜ?


本多:GPSを使ったアプリケーションはこれまでにもありましたが、「hTc Z」の存在によってシンプル・高性能かつ廉価な使用環境を実現しました。
NTTドコモより7チャンネル対応のBluetooth®機能を搭載したスマートフォン「hTc Z」の情報を頂き、どのようなことが可能になるか色々と試みました。携帯電話のBluetooth®はシリアル対応しているものはあまり無く、また同時に複数チャンネルを利用できるか不安でしたが、ダメモトで検証したら、動作が確認できました。嬉しかったですね。「hTc Z」は通信カードをわざわざ付ける必要もなく、データ通信契約をすればFOMA®パケット通信ができますし、さらにBluetooth®で無線通信もできるのでケーブルレスが可能になりました。


新たな挑戦へ

新しいハードを得て、性能を活かしつつ、現場で求められてきた新しいソフトを開発する。ここからが、「Pocket-PAS」の始まりでした。

「ケーブルを使った接続環境」と、「ケーブルレスの環境」がどう異なるのか?これは簡単に言えば「GPS受信機のそばで立っていなければいけない環境」と「そうでない環境」ということになります。「Pocket-PAS」はBluetooth®の電波が届く範囲であれば、「GPS受信機から離れていても観測が可能」という環境を現場に届けることができるのです。真夏の炎天下での開発中にはFIXするまで日陰で待つことができ、助かりました。活動範囲が広がるというケーブルレスの良さを痛感しました。


■・・・・・・本多さんは「Pocket-Pas」のどこの開発を担当したんですか?

本多:GPSの制御、PASデータセンタから受信した補正データをGPS受信機に送る通信部分、観測画面のユーザーインターフェース等を担当しました。



■・・・・・・開発はどういう風に進めていくのですか?

本多:開発は画面ベース担当が画面ベースを作っている間に、僕はGPSの調査を、通信の担当が通信の調査を...というように平行して進めていきました。


             【穏やかな日の観測風景】→
             写っているのは、
             今回のインタビューに答えてくれた
             本多さんです。

             後ろに見える塔は名古屋で有名な
             「テレビ塔」です。


■・・・・・・・開発で苦労した点や「こぼれ話」はありますか?

本多:
GPS観測の動作検証は当然外での作業となります。Pocket-PASの望む高精度測位を行うには、GPS衛星の幾何配置が影響するため、衛星配置を確認し、良いとなったら、とにかくアンテナ担いで飛び出していきました。外は気分転換になって良い面もあるのですが、雨が降ったら開発できない。調べなければいけないことが多い開発としては、天気に依存するのが辛かった。


■・・・・・・・いつもどこで開発していたのですか??

本多:
よく会社のビルの屋上で1人でやっていました。夏場は帽子とペットボトルが必需品でしたし、真冬の2月には風がビュービュー吹いていたので、ダンボールに包まってやっていました(笑)。

インタビュアー:ダンボール!!??ですか?(大爆笑)

本多:ダンボールの中に入って、膝にPCを置いて開発です。本当に寒くて大変だった(爆笑)
何故か?進めなければいけない開発作業が苛酷な時期にあるんですよ。
他にも、公園でやっていると、警備員に声かけられたり、白い目で見られたり・・・エピソードは尽きませんよ。(笑)

インタビュアー:プログラミングと言うと、室内で黙々と開発をしているものと思っていたのですが、
アウトドア派のプログラミングと言うものもあるんですね!?

本多:それに、会社ビル以外の所で開発すると機材の扱いに困った。なにぶん1人なので、お昼を買いに…と思っても機材を置いていけない。どこへ行くにも荷物いっぱいでした。

また、初めての時は勝手がわからなくて大変でした。GPS受信機は外国で作っているので資料が英語ですし。返ってきたデータをどういう風に解析するのか?補正データをGPS受信機に送ってもなかなか高精度測位の状態にならなくて、(株)JENOBAの担当さんと何度も何度もやり取りしました。本当に上手くいった時は嬉しくて、すぐに(株)JENOBA担当さんに連絡しました(笑)。

苦労した時間が長ければ、長いほど、上手くいった時は嬉しいものです。日の目を見ることが出来て良かったと思っています。


■・・・・・・・最後に一言どうぞ

本多:いままでのGPS観測アプリケーションのノウハウをフィードバックして作り上げた「Pocket-PAS」を宜しくお願いします。開発の話がメインになりましたが、「手軽でシンプルに観測する、杭打ちする」設計で仕上げました。ケーブルから解放されGPS受信機でスマートな観測が可能です。
しかし、機能面では、例えば、任意座標系への変換を同時処理した杭打ちが出来るなど、これまでにない高度な需要にも答えられるようになっているので 宜しくお願いします。


※FOMAは株式会社株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモの登録商標です。
※BluetoothはThe Bluetooth SIG,Inc.の登録商標です。


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