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 <<第7講>>測地成果2000と鉛直線偏差
測地成果2000の構築概要
国土地理院は、2003年に470頁に及ぶ「測地成果2000構築概要」を発行しました。このなかで、改正測量法に対応した新座標である「測地成果2000」に関する説明がなされています。その概要は、次のようになっています。
  1. 鹿島VLBI観測点が世界座標系の一つであるITRF94に結合された。
  2. VLBI観測点を既知点として電子基準点がITRF94に結合された。
  3. 一次基準点3,000点及び二次基準点3,500点が電子基準点を既知点としてITRF94に結合された。
  4. 三等三角点3万点余りが上記で決定された点を既知点としてITRF94に結合された。
  5. 四等三角点は上記の結果から得られた座標をもとにしたTKY2JGD座標変換プログラムによりITRF94に結合された。
経緯儀の鉛直軸誤差
ここで注目するところは、三等三角点3万点余の処理です。日本測地系に近い「Tokyo97」という座標系で処理されており、「Tokyo97」は平均的に17″の鉛直線偏差を持っています。このことは、三等三角点測量において、経緯儀の鉛直軸が一律に17″の誤差を持っており、それを無視して処理したことに相当します。
経緯儀の鉛直軸誤差は、鉛直軸の傾きを測定して補正する以外に取り除くことができず、三角測量時代は鉛直軸誤差の除去が厳しく行われました。
三等三角測量における方向誤差
三等三角測量における三角形の閉合差の許容範囲は、10″です。1方向あたりの許容範囲は方向数6の平方根で割り算して4″を得ます。
鉛直線偏差の影響により、4″を超える方向をもつ三等三角点の分布を下図に示しました(中根、測量データの統合処理に関する研究,2002)。
前述の「測地成果2000構築概要」では“鉛直線偏差の影響は、検証の結果少ないと判断できる。”と述べていますが、どのような検証が行われたのか、その方法は示されていません。

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